ラオスの首都ビエンチャンの観光で外せないのが「パトゥーサイ」。
街の象徴であり、観光客だけでなくラオス国民にも愛されている凱旋門です。
ラオスの観光スポットとしては非常に有名で、パッケージツアーでは必ずと言っていいほど観光に組み込まれています。
実はこのパトゥーサイ、いまだ完成しておらず、ラオスの戦争と深いかかわりがあります。
内部にある土産物フロアも興味深い、ラオスの首都ビエンチャンを代表する観光スポット、「パトゥーサイ」の魅力をご紹介します!
魅力を語る前に「パトゥーサイ」の歴史を紹介!
パトゥーサイは1962年(※)から、内戦の終結とパテートラオ(共産主義革命勢力)(※)の勝利を記念して建造が開始されました。
パトゥーサイと大統領官邸を結ぶ一本の広い道、ラーンサーン通りをパリのシャンゼリゼ通りに見たてています。
ちなみに、パトゥーサイはラオス語で「勝利の扉」という意味です。
※諸説あるがWikipediaによる
魅力1. まるでパリ!?フランスの凱旋門を模して造られた「パトゥーサイ」
美しいレリーフ
パトゥーサイを見て、なにかピンときませんか?
フランスの凱旋門に似ていますよね!
そう、パトゥーサイはフランスのパリにある凱旋門を模して造られました。
かつてラオスはフランスの植民地でした。
フランスパンのサンドイッチが名物になっていたり、郵便ポストが黄色だったり、街のいたるところで、その名残を感じます。
しかし面白いのは、そっくりそのまま真似をしたのではないということ!
遠くから見たらフランスの凱旋門にそっくりですが、近づいてみると細かな装飾にラオスらしさを感じます。
まず、ヤシの木が南国の雰囲気を醸し出していますよね!
そしてパトゥーサイの真下に立って天井を見上げると、神々の美しいレリーフを見ることができます。
ちなみに、中国人観光客の方々はこのちょうど真下にスマホを置き、写真撮影をよくしています。是非この位置で記念撮影してくださいね!
魅力2. 実は遺骨を安置した場所だった!内部フロアの今と昔
パトゥーサイは7階建てになっていて、内部を見学することができます。
3階から5階まで土産物フロアになっていて、このお土産が最後に売れたのはいつかな…と思ってしまうくらい、よく言えばラオスらしい。
言いかえると、温泉街の昔からある土産物屋に置いてあるような…よくわからないものが並んでいます(温泉街、ごめん)。
たとえば、ラオスの国旗がついた置物や木彫りのゾウ。
ワニやトカゲの剥製のようなものやラオ文字の書かれたTシャツなど(ラオ文字Tシャツは個人的には好き)などなど。
逆に言えば、THEラオスなお土産が欲しければここで買うことをお勧めします。
ナイトマーケットに行くより、パトゥーサイの方が種類豊富で楽しいです。
ちなみに私は「LAOS」と書かれたマグネットをこちらで購入したことがあります。
このように、現在はお土産フロアとして異彩を放っているわけですが、実はこの場所、かつて独立戦争で犠牲になった兵士の遺骨を一時的に安置していた場所だそう。
たしかに、とっても広い空間なんです。
今はお土産が所狭しと並ぶ土産物フロアになっていますが、当時は遺骨が並んでいたと思うと、急に歴史の重みを感じる気が…してきませんか?
時代によって役割、利用方法は変わっても、人々が集まり愛される建造物であることに変わりはありませんね。
この事実に、わたしはロマンを感じるわけです。
魅力3. いまだ未完成!ラオスのサグラダファミリア
スペインのサグラダファミリア
パトゥーサイは実はいまだ未完成。
資金難により建設途中となっています。
といっても、工事している様子はありませんので、今後完成するかと聞かれれば「?」ですね。
スペインのバルセロナにあるいまだ未完成のサグラダファミリアが街のシンボルであるのと同じように、ラオスのパトゥーサイもまたビエンチャン市のシンボル。
そして未完成ということから、わたしはパトゥーサイを見上げるとサグラダファミリアが脳裏をよぎるのです(サグラダファミリア見たことないけど)。
そんなサグラダファミリアとは未完成仲間のパトゥーサイですが、未完成を思わせる場所があります。
それは、2階の踊り場部分。
透かし彫りがあるので、ついそちらに目をやってしまい見逃しがちですが、階段下に放置された石造のようなものが転がっています。
これを放置と呼ぶのか安置と呼ぶのか見る人の解釈によるところですが、余裕があれば探してみてくださいね。
魅力4. ビエンチャンの街を一望!3段階の展望バルコニー
展望バルコニーからみた景色
パトゥーサイの5、6階部分には展望バルコニーがあり、ビエンチャンの街を一望することができます。
周辺には高い建物がないので、遠くの方まで見渡せ、またビエンチャンには緑が多いことにも気がつくでしょう。
街並みを眺めたら、すぐにその場を去るのは、ちょっとまって!
もったいない!
はい、回れ右ですよ。
屋根部分あど観察してみてください。
とっても美しい装飾が施されているでしょう?
ぐるりと一周して、パトゥーサイの青い塔もぜひ見ていってくださいね。
そして、最上階の展望楼。
螺旋階段を上ると、最上階へ行くことができます。
こちら、非常に狭いので人が多いときは大混雑!
すれ違うのも大変です。
わたし、ちょっと残念に思っていることがあって、最上階の展望楼の壁にはたくさん落書きがされているんです。
多くはラオス語なのですが、その他の国の文字も書かれています。
その中には、日本人が書いたと思われるものもあるんです。
パトゥーサイは歴史的に価値のある建物であり、先にご紹介したように「勝利の扉」として建てられました。
亡くなった方の遺骨を安置した過去もあります。
そんな建物に落書きをするなんて、非常に残念な気持ちになります。
みんなが書いているからといって、落書きは絶対にしないでくださいね。
魅力5. 時間に余裕があれば見てほしい!夜のライトアップ
ライトアップされたパトゥーサイ
パトゥーサイ内部の公開時間は16時半まで。
それ以降は、外観は自由に見学できますが、パトゥーサイ内部に入ることはできません。
ですので、パッケージツアーや個人など、観光する方は昼間に見学されることがほとんどだと思います。
でも、もし時間に余裕があるならば、日が落ちてからパトゥーサイを見に来てください!
ライトアップされていて、とってもきれいなんです。
外壁はレリーフのおうとつに影ができ立体的で、金の天井絵がキラキラと輝いています。
パトゥーサイ周辺は、ちょっとした公園のようになっていて、夜になっても夕涼みをする人、おしゃべりを楽しむカップル、ランニングする人など、現地ラオス人が思い思いにすごしています。
昼間よりも人が少ないし、夜にパトゥーサイの写真を撮るのも、素敵だと思いませんか?
ぜひ、時間に余裕があれば昼と夜、パトゥーサイを見に行ってほしいなと思います。
ただ、安全だけは気を付けてくださいね。
パトゥーサイはライトアップされて明るいですが、周辺はとても暗いです。
必要最低限の手荷物で、周りには注意してください。
施設詳細
「パトゥーサイ」(Patuxay)
公開時間 8:00~16:30
※外観は時間終了後も見学可
入場料 3000kip
見る角度によって表情を変える「パトゥーサイ」
パトゥーサイを見る目が変わりましたか?
パトゥーサイの存在を知らなかった方は、ラオスの首都ビエンチャンに来られたら、ぜひ訪れてくださいね!
前に見たことあるよ!って方は、また違った角度で見学されると面白いかもしれません。
昼も夜も美しいパトゥーサイは、ラオス人にとっても愛されているビエンチャンの街の象徴です。
この記事を参考に、観光してくださいね!
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