一昔前の東南アジアと言えば、混とんとしていてディープなイメージがあり、そこが魅力的でした。

人によってはそれが「危険」という認識であり、危険を冒してでも冒険したいバックパッカーが世界中から訪れていました。

いまでもバックパッカーとして世界中を旅する人はたくさんいるし、東南アジアと言ってもタイのバンコクやベトナムのホーチミン、カンボジア、ミャンマーなど、国や地域によって、また個人の感じかたによって、印象はさまざまでしょう。

2019年現在では、バンコクやホーチミンは日本と変わらないくらい発展していて非常に都会的です。


Twitterでも時々つぶやきますが、日本大使館から注意発起のメールが届きます。

メールで流れてこなくても、在住日本人やラオス人から聞いた、日本人が巻き込まれた事件、事故の話を耳にすることもあります。


わたしが日本からラオスに移住するとき、「東南アジアは危険だ」と、何人かに言われました。

果たして、東南アジアは危険なのか?何が危険なのか?事件や事故三巻き込まれないために、気を付けるべきことは何なのか?

ラオスにおいて、気を付けるべきことを改めてお伝えします。
 


事件

ひったくり

もともとひったくりは頻発しており、ひったくり以外も含めですが、2018年の被害件数は2017年の2倍だそう(在ラオス日本大使館より)。

観光客が増えたからという見方もありますが、これは、ひとりひとりが気を付けるしかありません。


手口としては、二人乗りのバイクで後ろからバッグを奪うというもの。

リュックや斜め掛けのバッグでも、被害にあっています。


抵抗したためにもみ合いになり大けがをしたという報告もありますし、バッグが腕に引っかかってそのままバイクに数メートル引きずられたという報告もあるようです。


ひったくりにあっても、絶対に抵抗はしないでください。

もみ合いになれば殴られることもあるし、場合によっては殺害されてしまいます。

現金やパスポートを盗られても何とかなりますが、命を取られたらおしまいです。

ひったくりにあったら、抵抗は絶対にしないでください。


対策としては、後ろからバイクの音が近づいたら振り向く、常に周りに気を配るなどです。
 

スリ

ナイトマーケットや屋台で買物をするときにスリの被害にあうようです。

お財布を出すとき、バッグを開けますよね?その時を狙っているのだとか。

また、人ごみの多い場所で何かに気をとられている隙にバッグを開けお財布などを盗む手口もあるようです。

人ごみの多い場所では、体の前にバッグを持ってくるようにしてください。

リュックののファスナーのつまみに南京錠をつけている旅行者を見かけたこともありますし、洋服の下に隠れるくらいの大きさのウエストポーチをして、そこに貴重品を入れている人もいます。


スリではないですが、観光中、荷物を置いて場所を離れる時など、必ず貴重品は自分で守ってください。

もし、観光などで荷物を置いたままその場を離れたとき、お金を盗まれたら、誰のせいでもなく、自分の責任です。

 


詐欺

ラオスだけでなく、他の国でも聞く話ですが、詐欺が横行しているようです。

たとえば、トランプでカードゲームをしようと持ち掛け、最終的には家に監禁、有り金全部とられます。

これは、ラオスでよくある詐欺のようで、私の知人も被害にあっていますし、ネットなどで時々目にします。


最初は警戒心を解くために、日本語や英語で話しかけてきます。

現地の人と交流できるのはうれしいし、旅の醍醐味ですよね。

ラオスを訪れたことのある人が口を揃えて言うのは「ラオス人は人がいい」ということ。

たしかに、気さくだし、わたしもカフェや売店の人と軽くお喋りすることもあります。

しかし、だからといって、みんながみんないい人だとは限りません。

それは日本にいても同じことだと思います。


少しでも変だな?おかしいな?と思ったら、その場の雰囲気に流されないで「NO」と言いましょう。
 


バスジャック

「国境越えの夜間バスがバスジャックにあった」という知らせがはいってきました。

これは、ルアンパバーン(ラオス北部にある街)から他国へバスで国境を超える際、銃を持った数人がバスに乗り込み、お金を取っていったというもの。

そのバスには日本人も乗っていたとのことです。


バスは安いし、飛行機の本数の少ないラオスでは貴重な移動手段ですよね。

しかし、リスクもあります。ラオスでは山賊が出るともいわれています。

夜間の長距離バスはわたしも利用したことがありますが(パクセーに行きました)、
特にビエンチャンから北へ行くバスは山賊が出ると言われているので、事情がない限り夜間の利用は避けた方が無難です。



事故

交通事故 

ラオスの首都ビエンチャンでは、本当に交通事故が多いです。

見通しがよくて交通量が少ない広い道でも、頻繁に事故が起きています。

おそらくその理由は、飲酒運転と周りを見ていないことが原因と思われます(それ以外にあるのか、という感じですが)。


夜は特に飲酒運転の確率が高く、日本みたいに取り締まりが厳しくないし、ラオス人はめちゃくちゃお酒を飲むので飲酒による事故が多いのではと思っています。

昼間でも、周りを見ていない車やバイクはとても多いです。


わたしも何度事故に巻き込まれそうになったか!


バイクで広い道を走っていて、わき道から急に出てくる、左側を走っていた車がウィンカーも出さずに急に右折する、バイクで走行中、停まっていた車が急に動き出し車線に割り込む、そして、信号無視。

こんなことは、しょちゅうです。

どこに目をつけてんだ!」というセリフがぴったりな場面に出くわすことが多く、こちら側が気を付けていないと事故にあってしまいます。



旅行でラオスへきて、自転車やバイクを借りて街中を走ることもあるでしょう。

その場合には、周りをよく見て運転してくださいね。

ちなみに、自転車も車やバイクと同じ交通ルールです。
 


病気

デング熱

デング熱は、一時日本でもニュースで取り上げられていましたね。

日本では非常に珍しい病気ですが、ラオスではポピュラーな病気のうちのひとつです。

デング熱とは何かというと、外務省のHPでは下記のように記載されています。
 

 デングウイルスを保有している蚊(ネッタイシマカ,ヒトスジシマカ)に刺されることにより感染します。

感染後1週間以内に38~40℃程度の発熱,激しい頭痛,関節痛,筋肉痛などの症状で発症し,発熱後期から解熱後に発疹を認めます。

特別な治療薬がないために,治療は安静と対症療法になります。

これらの症状は多くは自然に軽快,回復しますが,時に出血傾向を伴うデング出血熱や血圧が下がりショック症状となるデングショック症候群に移行するなど重症化することがあり,この場合適切な治療を行わないと死に至ることがあるため注意が必要です。

現状では,ワクチンは一般的には出回っていませんし予防薬はありません。

蚊に刺されないことが有効な予防対策になります。


ラオスの医者の話を聞いたことがあるのですが、とにかくよく食べてよく寝るのが治療法だと言っていました。

ワクチンもないので、普段から蚊に刺されないことが大切です。

完全に防ぐことは難しいかもしれませんが、肌の露出は控え、虫よけスプレーを使うなどして、予防してくださいね。


 

マラリア

こちらもデング熱と同じように、蚊により感染します。

わたしはまだ感染したことがありませんが、経験者の話によると、本当につらいのだとか…。



マラリアとは何かというと、外務省のHPでは下記のように記載されています。

 蚊(ハマダラカ)の刺咬によりマラリア原虫がヒトに感染して生ずる疾患で,悪寒戦慄を伴う熱発作,貧血,脾腫,倦怠感などの症状があります。

米国疾病予防管理センター(CDC)は首都ビエンチャン特別市を除くラオス国内全域をマラリア流行地域に指定しています。

特に山間部や南部メコン河流域地帯において,年間を通して患者が発生しています。

マラリアには熱帯熱,三日熱,四日熱,卵形マラリアの4種類がありますが,ラオスでは熱帯熱マラリアが圧倒的に多く,迅速かつ適切な治療が施されないと重症化し,死に至ります。

潜伏期間は熱帯熱マラリアで約12日とされています。

ビエンチャン特別市で生活する邦人はマラリア予防薬を飲んでいません。しかし,地方においては,年々感染者は減少傾向にあるものの,依然マラリアへの注意を要します。

当地ではクロロキン(chloroquine)およびメフロキンmefloquine耐性熱帯熱マラリアが報告されています。


予防法はデング熱と同じく、肌の露出を控え蚊に刺されないようにすることです。


狂犬病

 

 首都ビエンチャン特別市を含む国内全域において狂犬病感染の危険があります。

狂犬病ウイルスに感染した犬や猫等の動物に咬まれたり舐められたりすることで感染し,発症した場合,ほぼ100%死亡します。

人に感染した場合,潜伏期間は1-3ヶ月と長いのが特徴です。

その後,発熱,食欲不振,傷口の痛みなどの前駆症状を認め,急性神経症状(のどの筋肉の痙攣)を呈し,最終的に昏睡状態に陥ります。

当地では飼い犬への狂犬病予防接種が確実ではなく,また犬以外の動物からの感染の危険もありますので,無闇に動物に触らないことが重要です。犬等の咬まれた場合には,直ちに傷口をよく洗い,医療機関を受診してワクチン接種等の治療について相談してください。 


ラオスに来たことがある方はご存知かと思いますが、至るとこで犬や猫が放し飼いにされています。

わたしは野良犬かと思っていましたが、どうやら飼われているらしい。

ラオスの人は狂犬病になったら死に至ることを知っているので、犬にかまれることを非常に怖がっていますが、飼われている犬が狂犬病のワクチンを打っているかというと疑問です。

ラオス滞在中に犬にかまれたり猫に引っかかれた場合は、速やかに病院で受診してください。

クリニック詳細については、リンク先の外務省のHPで確認してください。


ラオスに移住などで長期滞在する予定の方は、最低半年前からワクチンを打ち始めてください。

ワクチンについては、後日詳細を記事にします。
 


その他、日本脳炎、A型B型肝炎

その他、日本脳炎やA型肝炎、B型肝炎についても、長期滞在する予定の方で心配であればあらかじめワクチンを打っておくとよいでしょう。

わたし自身、日本脳炎、A型肝炎、B型肝炎、狂犬病のワクチンを打ってラオスに来ました。

何もなければよいのですが、病気になってからでは遅いし、ラオスの医療は遅れていますから。

病気については、
「地球の歩き方」などの各ガイドブックに記載されていますし、外務省のHPも参考になさってください。



怪我や病気になったら

もし滞在中に怪我をしたり病気になってしまった場合は、速やかに受信してください。
外務省のHPではラオスの病院やその際に役に立つラオス語が書かれています。参考にどうぞ。
 



自分の身は自分で守るしかない

病気については別ですが、スリやひったくり、交通事故は日本にいてもあいますよね。

確率が違うだけで。


ただ、海外にでてしまうと少し気分が浮いてしまって、注意が散漫しがちです。

日本からでたら、いつもよりも気を引き締めてくださいね。

結局のところ、自分の身は自分で守るしかないのです。


不運にも被害にあってしまうこともあるかもしれませんが、極力被害にあわないために、しっかりと周りに注意をはらって、
自分自身も含め楽しい旅行、楽しいラオス生活になったらいいなと思います。 


----------------------------------------------------------

もっとラオスを知りたい方へおすすめの記事一覧

★ラオス旅行する方に★



★ラオスで働きたい方、移住したい方に★



SNSもやっています