特に20代の若いころは、他人に選択権をゆだねていた。
当時は最大限、自分のやりたいことをやっていたつもりだった。
それでも、いつもどこかで、周りにどう思われているんだろう。叱られたくない、嫌われたくないと、ビクビクしながら生きてきた。
わたしがまだ幼い頃。
歳は5歳とか6歳とか、小学校に入る前。
わたしの母親は非常に社交的なほうで、住んでいる地域には、今で言うたくさんのママ友がいた。
そのママ友の自宅に遊びに行ったとき、お菓子を出されても一切手を出すことができなかった。
勝手に食べて悪い子だと思われたらどうしようと思ったのだ。
どうぞ、と言われるまで、口をつけることができない子どもだった。
小学校にあがってもその性格は変わらなくて、お友達に名指しで誘われないと一緒に遊んではいけないと思っていた。
当然、大人になってもその性格はなかなか変えられず、ずーっとわたしは他人の許可が下りないと動けないアンドロイドのようだった。
だから、就職して社会人となり、自分で考え行動することや先手を打って仕事をすることを求められる中、会社の雰囲気や仕事内容というよりも、自分自身と戦い続ける日々だった。
いつも誰かに遠慮をし、見えない自分の心と格闘する。
そんなわたしは格好の餌食となり、どの職場に行っても先輩のストレスのはけ口となった。
それはいじめともとれる内容だったが、救いなのは、わたし自身、いじめをいじめととらえない楽観的な面も持ち合わせていたこと。
非常に矛盾しているように感じられるが、他人に遠慮して生きてきた割に楽観的な面も持つ性格なのである。
職場でどんなにきつく当たられても、それを丸ごと飲み込んで言われた通りにやってきた。
とにかく、言われた通りに。
一度経験したことは自分の引き出しにストックされていく。
新社会人で就職した先は、アジアン雑貨屋で、わたしはそこで内定者として販売員のアルバイトを始めた。
初めて出勤した日に「一度教えられたことは二度と教えてもらえるとは思うな」と先輩社員に言われた。
この言葉は今日に至るまでずっと私の心の中にあり、仕事をする上で自分自身を律してくれる。
とても厳しい先輩だったが、たくさんのことを教えてくれた。
その後、さまざまな仕事場を経験してきたが、どの職場に行っても標的にされてきた。
それでも真面目に仕事をしてきたから、最終的には認められ、仕事ができる人のような扱いをされてきた。
しかし、仕事ができるようになると飽きてしまう。
できないことを厳しく指導されながらもやれるようになる。
そこに快感を覚えた。
どんだけドМなんだよって自分でも思う。
こうして、理不尽で厳しい先輩方に囲まれながらどんどん、仕事場を変えてきた。
それでも基本的な性格は変わらずにいた。
たくさんの職場と仕事を経験し、自分の中に引き出しをどんどん増やしていった。
だから、ある程度のことは、過去の経験から方法を見つけて、行動に移すことができる。
それが、自信につながっていることは言うまでもない。
しかし、初めての事柄であれば、自分で考えて行動することが、超がつくほど苦手なのだ。
今こうして、ラオスにいて、日本にいた時とは違う働き方をしている。
ここで学んだことは、自分がやりたいことをすること。
それを仕事で発揮すること。
非常にあいまいな言い方で、人によって解釈が変わるのだが、日本で働く時のように敷かれたレールはない。
自分が何をしたいかによって仕事が変わる。
もちろん、会社側から指示があり、それがメイン。
その中で、自分がどういう風に仕事をしたいのか、何をプレゼンするのか、自分で見つけ出して動いていかなければならない。
これは会社に貢献するといった意味ではなく、会社にとっても自分にとってもWIN-WINな関係であるということ。
きっと、ここら辺が日本にいた時と違う働き方なんじゃないかなと、少なくとも私が今までやっていた働き方とは違うと感じている。
この年齢になって、ようやく自分らしく生きるということがわかってきたような気がする。
誰かの許可を得なくてもいいし、待たなくてもいい。
ラオスに来たことが、大きな転機となったように思う。
それでも、今までやってきたことは無駄ではなかった。
今までの経験があったからこそ、今に活きている。
今までは大きな世界の一部としか自分を見れていなかった。
でも今は、自分の世界を持っている。
自分自身が、世界の中心にいる視点を持っている。
自分の世界の支配者は他の誰でもなく自分自身であり、その選択権は私の手の中にある。
それが、自分の人生を生きるということなのだろうと思う。
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